前回のエントリーで、人や組織が抱える問題の原因の多くはストレスであるという話をしました。
こう書くとストレスは完全に悪者であるかのような感じですが、一定の条件がそろえばストレスは成長促進剤として働くこともあります。今回はその条件について考えてみます。
まず前提として僕は基本的に人の本質は変わらないと思っています。ある人が持つ特徴が時間とともに際立っていくことはありこそすれ、全く別の特徴を持った人に変わることはないというものです。
抽象的に言えば、☆型の特徴を持つ人が時間を経て◯型になったり△型になったりはしない、ということです。(詳しくはこちらのエントリーにまとめてあります。)
さて本題の成長を促進させるストレス(良いストレス)ですが、良いストレスであるためには満たさなければならない条件があります。
向きと大きさです。
まずは向き。
良いストレスは、その向きが人の特徴を際立たせる方向に沿っている必要があります。この方向が間違っていると、特徴を歪ませる方向へと力が働き、前回述べたように様々な問題が発生します。
次に大きさ。
人は成長できるとはいえ限界はあります。いくら向きが合っていてもその大きさが限界を超えていては、やはり無理が生じます。
ストレスは、向きと大きさが適切であって初めて良いストレスとなるのです。
つまりストレスの向きと大きさをコントロールすることが、悪いストレスに身を蝕まれるのを防ぎ、良いストレスで成長するために重要となります。
大きさは後から調整できる場合も多いと思うので、特に重要なのは向きですね。
自身の特徴を十分に理解し、どの向きのストレスであればプラスに働き、どの向きはマイナスになるのかを把握しておくことが、ストレスと上手におつきあいするに欠かせないことだと思います。
逆にいえば、自分自身のことを良く知らなければストレスもコントロールしようがないということ。
彼を知り己を知れば百戦して殆うからず(孫子)ということで、ストレスに悩む方、ストレスを上手く活用したい方は、ぜひ一度本当の自分自身と向き合ってみることがオススメです。
では。