モーニング娘。という発明。
唐突にモーニング娘。の話。
今年の初めに「モー娘。3年8ヶ月ぶり首位! 女性グループ史上初の3年代シングル1位」というニュースがありました。
1990年代、2000年代、2010年代の3年代に渡って首位を獲得したとのこと。
90年代は僕も大学生で暇を持て余していたこともあり良く聞いてました。LOVEマシーンでゴマキが加入した頃はそこそこ熱かった記憶があります。
さてこのニュース、改めて考えてみるとちょっと違和感を覚えるニュースです。
というのも、モーニング娘。って結成当初のメンバーはもう一人も残ってないんですよね。1990年代と2010年代では完全にメンバーが入れ替わってる。
にも関わらず、昔も今も同一のモーニング娘。として記録認定されている。これってありなんでしょうか。
例えば松田聖子がある日突然人が入れ替わって、まったく別の人が松田聖子を名乗ったとしたら、それは同一の松田聖子として受け入れられるでしょうか?きっと無理ですよね。
でもモーニング娘。は中身が全員入れ替わっても、引き続きモーニング娘。たりえている。
なぜか。
それは、モーニング娘。は個人ではなく法人に近い扱いだからだと思います。法人として世の中に認知されているので、中身が完全に入れ替わっても、同一性は損なわれない。創業時の社員が一人もいなくなっても、会社としては同一の存在なのと同じです。
歌い手の世界にこの法人の考えを持ち込んだというのが、つんくをはじめとするモーニング娘。プロデュース陣の発明だったのではないかと思います。(海外には同じような事例あったのかもしれませんが。)
そう考えると、冒頭で紹介したニュースに覚える違和感の正体が見えてきます。
このニュースは、個人と法人をごっちゃにして評価しちゃってるんですよね。(「個人」的なグループも含めて)
個人として120年生きる人はほとんどいませんが、120年続く法人というのは普通に考えられます。
それと同じで、モーニング娘。は法人(的な存在)である以上、個人の記録との比較はあまり意味を持たない気がします。
もちろん、比較に意味が無いというだけでモーニング娘。の功績は間違いなく立派なものだと思います。
ここまで長く活躍できるというのは、間違いなく彼女たちのたゆまぬ努力の成果です。
業界にイノベーションを起こした存在として、これからも末永く活躍して欲しいと思います。
では。