2019/02/16

英語の「現在形」はあまりにもミスリーディングな呼称なので「日常系」と呼んではどうか

本日は英語のお話。

英語の教員免許を持っていて、ときどき子どもに英語を教えたりしてる身からすると、英語の時制のひとつ「現在形」はあまりにもミスリーディングな呼称で、いたずらに子どもを混乱させてると思います。

いわゆる(一般動詞の)現在形は

・I wake up early every morning.
・He always goes to school by bicycle.

みたいな感じで、日常的な習慣を表すのに使います。

本来、現在形とは時制が未定の状態なので、意味的には現在過去未来すべてを包括します。なので実際の用途としては、上記のような日常的な習慣を表す際に使うことになります。日常的な習慣であれば、現在過去未来すべてにまたがる行為となるので。

ところが、これを「現在形」と呼んでしまうとコトがややこしくなる。意味するところが現在だけではないのでそもそも言葉としておかしい上に、この後によく似た名前の現在進行系が登場するので、学ぶ側としてはさらに混乱をきたします。

「現在形と現在進行系ってどう違うの?どう使い分けるの?」とは、英語を教える人であれば誰しも聞かれたことがある質問だと思います。「現在形」と呼ばれるものの後に「現在進行系」なるものが登場したら、この質問が生じるのは必然なわけで、確信的に混乱を発生させている現在形の説明の仕方とそのネーミングにそもそもの問題があると思います。

ではどうすればよいか。例えば現在形の代わりに「日常系」と呼んでみるのはどうでしょう。こうすれば英文の意味するところに近いネーミングですし、字面的にも現在進行系との差別化が容易です。少なくとも「現在形」よりは混乱が少ないでしょう。

現在形という呼称はおそらく英語の"present tense"を直訳して使っているのだと思いますが、英語初学者にとってはそんなのはどうでも良いこと。そんなところにこだわるのではなく、より理解しやすい呼び方を使って、スムーズに英語学習が進むようにしたほうが良いと思います。