2013/04/08

発達障害についてちょっとだけ勉強した。

今日所用で立ち寄った江戸川区役所に発達障害に関する啓蒙活動のブースがあったので、ちょっとのぞいてみました。なかなか勉強になったので、備忘メモと思ったことをまとめておきます。

まず発達障害とはなんぞやですが、具体的な症状として次のようなものがあるそうです。

■モノの左右が混乱する。目と手が適切に連動しない。

実際に体験させてもらったのですが、発達障害の人は以下の写真のような迷路を解く際に、鏡の中の迷路を見ながら解く感覚に近いそうです。当然左右は逆になるし、なかなか思った通りに手が動きません。そのような状態で作業をするっていうのは確かに非常に疲れるし、時に苦痛をも伴うんだろうなと思います。


■意識が向く位置、色合いが異なる。

モノを識別する際に意識が向く色や位置が一般と異なるケースがあるそうです。つまり、



これ↑、一見すると何が書いてあるか分からないですよね?実は白字で「UFO」と書いてあります。通常は白地に黒文字で書かれていることが多いのですが、それが逆転しているのでとても読みづらいのです。

発達障害の人は日常的にそれが逆転してしまっていることがあるので、モノを把握しづらくなることがあるそうです。

それを回避するには、以下の写真のように枠線をつけてどこに注目するかを明示するなどが有効とのこと。


■形の似た文字の混同が発生する。

こちらも体験させてもらったのですが、発達障害の方は文章が下の写真のように見えることがあるそうです。


正直さっぱり読めませんでした。これはあるひらがなが形の似た別のひらがなと混同されてしまうことを体験するものでした。つまり本来下の写真に書かれている文章なのですが、文字が混同された結果上の写真のようみ見えると。


他にも縦書だと読めるけど横書きになるとどのように文章をたどれば良いかわからなくなる、っていうのもあるそうです。

さて、それらの症状を聞いてまっさきに思ったのがどう考えてもデジタル教科書をどんどん活用して行くべきだよね、ということ。

僕はもともと教育のデジタル化はガンガン推進していくべきだと考えているのですが、今日の話を聞いてより強くそう思いました。

今日聞いた話の中だけでも、教科書がデジタルであれば白黒反転なんてあっと言う間にできるし、文字に枠線つけることも、縦書き横書き変換することも簡単です。

使わない手はないよなーとしみじみ思います。むしろ使わないことが罪。

つーかね、このご時世に子供を「紙で学ぶ」ことに縛り付けてることにもっと問題意識を持った方が良いと思ってます。もちろん今までは紙は情報の伝達手段として利便性、コスト面で非常に優れた存在でしたが、それを上回る伝達手段―デジタル―が登場した今となっては紙であることのデメリットに強く着目して、それを取り除いてもっと子供が自由に学べる環境を整えた方が良いです。もしそれをしないことにより子供の可能性を摘んでしまうことがあったら、それは虐待と言っても過言ではないくらい罪深いことだと思っています。

ちょっと前にデジタル教育反対派への10の質問 — 中村 伊知哉なんてのも話題になってましたが、まったくもってその通り。これに真っ向反対できる人にぜひお目にかかってみたいです。

大阪市やソフトバンクがとても積極的にデジタル教科書の導入を推進しているそうなので、とっても期待しています。

そんな感じで勉強になったひとときでした。

では。


【2021/05/09 追記】
この数年後に、石垣島で発達障害の子どもも受け入れている学童クラブで働くことになるのですから、なにがどうつながっていくか分からないですね。