共通テストの英語を解いてみた
今年から始まった大学入試共通テスト。第1日程の英語をちょっと解いてみたのですが、確かに世間で言われているように単なる英語力だけでなく、思考力や判断力も問われる設問でした。
思考力や判断力まで「英語」のテストの中で計るべきなのか、という疑問はありますが英語でのコミュニケーションの実現を最終的なゴールとするのであれば理解できる部分もあります。
そこで英語コミュニケーションの達成度合いをより実践的に推し量る未来の英語テストを予想してみました。
AIとのコミュニケーションが英語テストの主流になる
まず基本路線として、AIと英語でコミュニケーションをとるというのが英語テストのメインになります。AppleのSiriや、Googleアシスタントとの会話を英語でやる感じ。
もちろんテストなのでシチュエーションと達成すべきゴールが与えられます。例えば
シチュエーション:昼休みにクラスの友人としゃべっている
ゴール:週末の映画に一緒に行く約束をとりつける
みたいなものです。
このスタイルの良いところは、設定しだいで受験者の様々な能力を推し量れるところです。
単純な英語力のみを計る場合
単に英語力のみを見たいのであれば、友人の設定を
マリア:いつも暇。
とすれば、単純な英語で会話するだけで約束をとりつけることができます。
情報収集力・調整力まで計る場合
もう少し対象を広げて受験者の情報収集力や調整力まで見たい場合は、友人の設定をこうします。
ローゼ:週末はクラブ活動で忙しい。
こうすると、単なる英語力だけでなく、友人と映画館両方のスケジュールを確認した上で実現可能な時間を探し、約束をとりつけるというコミュニケーションが必要となります。
コミュ力まで計る場合
なんならコミュ力まで計ることもできます。
シーナ:受験者の親友ボブに好意を寄せているので、ボブも一緒に行くならOK。
みたいな設定にすると、会話の中からシータの心情を察し、ボブも誘うというオプションの提示が必要となります。
さらに裏設定として
シータ:親友ヘレンが受験者に好意を寄せている
としておくと、ヘレンも交えて4人で映画に行くことにすればボーナスポイント獲得!
設問により音声と筆記を使い分ける
音声でのコミュニケーション能力(話す、聞く)と、文字でのコミュニケーション能力(読む、書く)を両方見ておく必要があるので、AIと会話する設問と、チャットアプリやメールアプリでやりとりする設問の両方があるとよいですね。
受験者が自分のスマホやパソコンを持ち込んでAIとやりとりする形式にすると、より実践的になります。
学習方法が変わる
さて試験がこうなると、当然学習方法も大きく変わります。試験の相手がAIなら、勉強の相手も当然AI。AI相手にひたすらコミュニケーションを繰り返すのが映画学習のメインになります。
なにせそこはAIですから。学習者の英語習得レベルに合わせたトピックの提示、必要な単語の説明、発音・アクセントの矯正などガンガンやっていただきましょう。
英語学習と生活を融合させてしまうのもいいですね。スマートスピーカーとのやりとりを全て英語にしてしまえば、受験者も生活の中で英語学習ができますし、AI側もより実生活にそった英語力を計測できるようになります。
おわり
以上、近未来の英語テストとその学習法を妄想してみました。AIによる判定を人間が十分信用できるほどにAIが進化する、というのが大前提ですが遠からず起こりうる未来なのではないかと思います。