物事をとらえるときに、
事実はひとつ。解釈はそれぞれ。
というのをわりと強く意識しています。こうすることで、状況をシンプルにとらえることができます。
事実は「何が起きたか」なので明確に答えがあります。当事者同士で意見が食い違っているときは、どちらかあるいは両方が間違っています。ゆえに、事実に関する食い違いを突き詰めて解消していくことには意味があります。
一方で発生した事実に対する解釈はひとそれぞれです。関与した人の数だけ解釈があります。
他人の解釈に真摯に耳をかたむけて自分の見識を深めることは非常に大切ですが、自分と異なる解釈をしている人を説得して、自分の解釈に合わせようとするのは横暴です。解釈は人によって異なって当然なのです。(社会のルールを犯している解釈は論外です)
複数人の間で何か問題が発生した場合、まず最初にそれが事実の食い違いによるものなのか、解釈の食い違いによるものなのかを見極めると状況がだいぶすっきりして、次に何をすべきかが見えてくることが多いです。
情報の受け渡しの際にも、事実と解釈を区別して行うとスムーズです。
自分から情報を与えるときには、それが事実なのか解釈なのかを区別しながら話すようにし、情報を受けるはきにその人が事実について語っているのか、解釈について語っているのかを確認しながら聞くようにすると、土台のしっかりした発展性のある対話を行うことができます。
一方で事実と解釈が混ざってしまうと、話のベースがはっきりしないふわふわした会話になりがちです。
ときおり「解釈を事実のように語る人」もいるので注意が必要です。こういった人はたいてい無自覚のうちにそれをやってしまっているので、聞き手側から事実と解釈を分けて話すように導いてあげるときちんとした情報を受け取ることができます。
事実はひとつ。解釈はそれぞれ。
トラブルを未然に防ぎ、状況をシンプルに整理するための方法のひとつとしてどうぞ。
では。