断捨離という言葉が聞かれなくなって久しいですが、呼び方はともかく自分の部屋はすっきりキレイにしておきたいもの。
僕も長年モノ減らしに力を入れてきたのですが、その結果モノ減らしの最大のポイントはモノと情報の分離という結論に至ったので今日はその話を。
そもそもモノには二種類あります。一つが物体として必要なモノ、もう一つが情報の入れ物としてのモノ(情報の入れモノ)です。
物体として必要なモノは、例えば食器。ご飯を食べるという目的に対して、モノ自体を物理的に使用します。これが物体として必要なモノ。他には寝具や椅子、冷蔵庫などが物体として必要なモノに挙げられます。
一方で情報の入れモノは、例えば本。大切なのは本の中に入っている情報であって、モノとしての本、つまり糊付けされた紙の束は情報の入れ物、容器です。本以外では書類全般、CD/DVDなどが情報の入れモノです。
この二種類のうち、捨てる対象となるのはもちろん情報の入れモノです。必要なのは情報であって容器は不要!この割り切りがモノを減らすための最大のポイントです。
情報の入れモノを捨てるには、当然中の情報を吸い出す作業が必要になります。その際に使うのがモノから情報を吸い出す機械、すなわちスキャナやデジカメ、CD/DVDドライブなどです。
書類を全部スキャンし、紙自体は捨ててしまうというのが一番分かり易い例です。書類の中から情報だけを吸い出して電子データとして保管し、入れ物としての紙は捨ててしまうというわけです。
本も同様です。本をスキャナで電子化してしまえば入れ物の紙の束は全部捨てられます。
基本的に紙は情報の入れ物として使われているケースが大半なので、中身を電子化し、紙自体は捨ててしまって問題ありません。僕が紙として残しているのは原本がないと面倒になりそうな保険の証書と役所の書類だけです。それ以外は全てデータ化してしまいました。
家にスキャナがない、という人もいるかと思いますが最近はスマホをスキャナ代わりに使えるアプリもあるので、ある程度はそちらで代替できると思います。(量が多いとややキツいですが)
本が大量にある場合は電子化を請け負ってくれる業者にお願いするのも一法ですね。
CDやDVDも銀色の円盤部分にはなんの価値もありません。CD/DVDドライブを使って中の情報を吸い出し、円盤はサクッと捨ててしまいましょう。(もちろん吸い出した後は、ご自身の環境で再生できることの確認をお忘れなく)
ここまでやるだけで、かなりモノが減ってすっきりするはずです。
が、他にも捨てるべき情報の入れモノは眠っています。
それは思い出の品。
子供の頃に作った工作、長く使い込んだ鞄、お気に入りだった洋服など捨てるに忍びないものはたくさんあります。もちろんそれらが今もなお物体として必要なモノであれば捨てる必要はありません。しかし、そうでなければそれは「思い出」という情報の入れ物なので捨てる対象になります。
大切なのはそのモノにまつわる記憶−思い出−であってモノ自体は不要。なので、いつでも思い出せるようにしっかりと写真に撮って残し、モノ自体は捨ててしまいましょう。
思い出の品を捨てることに抵抗がある人も多いと思いますが、これができれば更に飛躍的にモノを減らせます。僕自身も始めはかなりの思い切りが必要だったのですが、いざやってしまうと写真だけでも十分思い出せるので特に後悔はありません。むしろパソコンやスマホがあればいつでもどこでも思い出に浸ることができるので利便性が増した感じです。
といった感じで情報の入れモノを片っぱしから捨てていけば部屋は相当にすっきりするはずです。
とにかくポイントは必要なのはモノ自体か、そこに含まれる情報かを見極めること。情報のみが必要と見るや入れ物はさっさと捨てることで確実にモノは減らせますし、不必要に増えてしまうことも防げます。
最終的なゴールは「物体として必要なモノしかない」状態です。この状態をめざして、モノ減らしに取り組んでみてください。
では。